「MANGA(Manga, ANimation and GAme。以下、マンガ、アニメ、特撮及びゲームを総称して「MANGA」という。)は、「最古の漫画」ともいわれる12世紀頃の鳥獣人物戯画等、長い歴史に培われた豊かな文化を引き継ぐ、我が国における代表的な文化産業であり、高い国際競争力を有するのみならず、全国各地に約70ものMANGAの拠点が形成されており、我が国に対する優れた印象を形成することによりインバウンドの促進や地方創生等にも貢献が期待できる。
近年、仏や韓国等の諸外国において我が国のMANGA資料の収集や展示・研究等が進められつつあるなど、国際的な関心が高まる中で、オリンピック・パラリンピック2020東京大会に集う世界の人々に向け、クールジャパンの重要な一翼を担うMANGAによる拠点を形成しおもてなしをする必要がある。一方、国内においては、MANGA関係者の引退等により貴重なコンテンツが散逸し、海外での評価が高いだけに「第二の浮世絵」との海外流出に懸念する声があがっている。また地方からは各地の拠点を結ぶハブ(軸)として国の拠点整備の要望も出ている。
○ 日本を代表する文化産業であるMANGAに関する、アーカイブ、ミュージアム、人財育成、産業振興の世界的な情報拠点の構築に向け、国立国会図書館を中心とした関係機関の連携を強力に推進する。
〇 上記の関係機関の連携を踏まえて、我が国において、2020年頃を目途に民間活力をも生かして「MANGAナショナル・センター(仮称)」を創設することを目指し、必要な法制度の整備も含め検討し構想を強力に推進していくとともに、国立国会図書館を中心とした関係機関に対しても必要な協力を求めていくこととする。」
以上は、クールジャパン戦略推進特命委員会全体の提言の一つとして、党内の手続きを経て、政府に提言されます。今後、政府で取りまとめられる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2017」や、「日本再興戦略(経済成長戦略)2017」に反映させたいと思っています。